純白エーデルワイス | なごちゅう。

純白エーデルワイス

お久しブリーフ、のび太です。


つい先日のことです。

その日は前日に、日本の近代漫画史に名を残す「ぬーべー」っていう微エロホラー漫画を遅くまで読みふけっておりまして。


「リリーさん怖い」


なんていう小学生ヨロシクといった感じで一人でブルブルしていたんですよ。えっと、24歳です。

そしたら、案の定夜なかなか寝付けなかったんですよね。えっと、今年で25歳になります。


まぁそうすると次の日は勿論眠いですわな。
それでね、人間眠いときって全てがうっとおしく思えてくるじゃないですか。



電車乗っててもムチャクチャ混んでてイラついて。


密着する隣のオッサンの体温にイラついて。


駅の階段で女子高生のおパンツが見えそうで見えなくてイラついて。




もう今日はやめだ!帰る!パンツ見せろ!



って感じで帰りたいのはマウンテンマウンテンだったんですけど、一社会人ですからね。

おパンツごときで帰ったら次の社会復帰は22世紀を迎える頃になりそうなので、なんとか衝動を抑えて出勤したんです。



まぁ僕なんて言うのはホント人間ができてないというかね。
頭脳は子供、体は大人なモノノケのようなものでして。


気をつけているつもりでも、そういうときにどうしても態度に出てしまう。


会社でも不機嫌オーラが出ていたんでしょうね。その日も出勤したら、


課長「今日なんか調子悪そうね。」


なんていう自分が女の子だったら「セクハライェーイ!」って感じにズバリと当てられたりしちゃったんですよね。

それでまぁ、


僕「いや、多い日でして。」


とか同じくセクハラな受け答えをしていた朝でした。




そんな日に限って朝礼なんていううっとおしいものが重なるものでして。

足取りも重く、朝礼の会場に向かっているときにもですね。

見たことないオッサンに挨拶をされたんですよ。



オッサン「おはよー!」



もう誰だよアンタ。


とか思いつつも、まぁ社内の人間なんで一応挨拶をしなければとか思いながら


僕「はよございまーす。」


みたいにMステのタモさんばりにひっそりとおしとやかに挨拶を返したら、流石にオジサンもなんだか腑に落ちないような表情をしておりました。




そんなドンゾコテンションで朝礼が始まりました。
モゾモゾと儀式のような挨拶を終わった後のことです。


所長「えー、本日は○○社長が当ビルを視察に訪れていらっしゃいます。次は、○○社長からの御訓示です。」


オッサン「皆さんおはようございます。」



オ ッ サ ン ! 



僕が小学生の頃にクラスに落合君ていう子がいてね。皆から慕われる子でよく「オっちゃん、オっちゃん」て呼ばれていたんだよね。それがある日別の友達とケンカになってね。その子が「このオッサンが!」て罵倒したら、オっちゃんは「オッサンじゃないわ!オっちゃんじゃ!」って泣きながら裸足で学校から帰って行ったっけ。あの時皆で慰めたけど、本心はどっちでもいいじゃんって思ったんだっけ。元気かな、落合君。



えっと、全く関係ないです。


まぁとにかくそれくらい驚いて錯乱しました。


そしたらそのオッサンもとい社長が話し始めました。


社長「皆さん、挨拶をしっかりできていますか?」


耳が、耳が割れそうに痛い!


そういえば「ぐわー。」とかいいながら、劇場版のピッコロさんは自分で自分の耳を引きちぎっていましたが、僕は地球人なんで後々のことを考えてちぎるのはやめて我慢して聞くことにしました。


社長「職場内でコミュニケーションをはかる上で、挨拶は基本中の基本です。」


そんなに僕を見つめないで!視線と言葉が僕の胸をえぐります。



見つめあう二人。このドキドキ。



これって…



これってもしかしてクビかしら。


とかそういうのはシャレにならないわけですが、とにかくその後もひとしきり挨拶の重要性を諭されまして。モジャモジャと色んな難しい話をおっしゃっておりました。



そして、その後は社長とのミーティングだったんですよ。


まぁそこではそんなに言われることはなかったんですけどね。
それでもやっぱり、まだまだ修行不足だなって痛感しましたね。

もう少し成長しなきゃな。って。



とりあえず、おパンツで心乱すようではいけないな。って。


仮に見えてもですね。


僕「ほう…。高原にひっそりと咲いたエーデルワイスのような白色じゃないか。うむ、清楚で素晴らしい。」


と、何の充血も催さずに冷静を装える精神を鍛えなきゃな。って。
そういうことを気付かせてもらえましたね。


いい勉強になりました。


そういった感じで勉強になった社長訪問だったわけですがね。


社長「経済情報誌でも読んで、社会動向のアンテナをしっかりはらなきゃ!」


まぁなんていうかパンツへの情熱とかは抑えるにしても、微エロホラー漫画を読んで股間のテントをしっかりはってる現状を考えると、その境地に達するのは22世紀を迎えるまでなさそうだと実感した麗らかな7月上旬の昼下がりでした。