紳士という品格 | なごちゅう。

紳士という品格

「ちょっとお嬢さん、よろしいかね。失礼だが、君の胸のサイズに対して少々ブラが地味ではないかな。」


これが俗に言う、パイオツ紳士であります。

パイオツを的確に分析する能力をベースに、パイオツに対する情熱やピュアで真摯な姿勢を兼ね備えたジェントルを、僕達は敬意をこめてそう呼びます。



あ、救急車は結構。冷静に変態ですが、頭は正常です。

どうも、お久しブリーフ。のび太です。



「パイオツ紳士って何々ー?気になっちゃうー。」

合コンとかでそういうノリのパイオツがよくいますが、まぁそういう方にも分かりやすいように説明しましょう。


例えば居酒屋でパイオツの大きな子が料理を運んできたときもですね。

ノンジェントルな男性の場合

「おねーちゃん、おっぱい大きいねー。」

来ました!真ん中直球ドストレート!潔い!といった感じでね。

いつか逮捕されそうな雰囲気が漂う対応しかできない訳です。



しかし、これがことジェントル、まぁここでいうパイオツ紳士の場合

「お嬢さん。肩、コりそうだね。」

といった感じでね。うん、まぁきっと紳士も逮捕されるけどさ。なんかカッコ良いじゃない。高倉健とか言ってそうで。


このように、遠まわしに言えば品格があり礼儀に厚いエロティシズムを漂わせる人、ダイレクトに言えばユーモラスな変態がパイオツ紳士な訳です。


さて、パイオツ紳士についての理解も深まったところで、今日は「紳士」に関してちょっと詳しく話しでもしてみましょうか。


まぁ紳士に関して話す上でね。

ここまでの説明のままではですね。



紳士とは、変態である。



という世の中の紳士に袋叩きにされかねない、健さんにボコボコにされかねない誤解を生みそうなのでフォローしておくとですね。


どうやら言葉や態度の中に相手への思いやりや、品位を漂わせる人を一般的には紳士と呼ぶようです。



しかし。

この紳士というカテゴリーの人間。


専門家筋では、絶滅が危惧されているそうです。


【専門家】

我が国の紳士の生息数は近年顕著に減少しています。原因は諸説ありますが、少しでも「紳士」な対応をするとすぐに「なんだお前も草食系男子かよー」という非難を浴びせられる昨今の風潮が、減少に拍車をかけているというのが有力な説ですね。えぇえぇ、そういう発言をするクサレマ○コは皆滅亡すればよろしい。




そうなんですねー。

まぁ分かりやすく解説するとですね。


最近「草食系」とかいうよく分からない単語が流布されるようになって、紳士の肩身が狭くなってきているってわけです。



例えばですね。



A子「昨日さー、飲み会だったじゃん。」


B子「うんうん。アンタ潰れて最後に係長に送ってもらってたじゃん。」


A子「そう!それよ!それでさ、アタシ最近シてないじゃん?だからかなー。なんか男の人に寄りかかってるとムラムラしちゃってさー。」


B子「えー!?係長と何かあった!?」


A子「終電もなくなっちゃったから、入っちゃった。ホテル。」


B子「えぇぇぇぇ!?…係長、どうだった?」


A子「それがね、アタシはイイですよっていってんのにさ。「もっと自分を大切にしなさい」とかよく分かんない事いってしなかったのよねー。全く。」


A子&B子「あー。草食系つまんねー。」










僕は悲しい。


このパイオツ達のように紳士の「礼節」や「品位」を「草食系」と蔑むこういう風潮の中にこそ、「言葉の乱れ」みたいなものを感じたりもします。

嘆かわしい限りです。アンタの乳首は何色ですかホント。




しかしね。

こんな紳士の絶滅が危惧される現代においてもですね、紳士もいるところにはいるんですよね。

アルプスの大地にひっそりと自生する高原の花のように、可憐に。


僕の上司Eさんがそうです。

どれくらいの紳士っぷりかっていうとですね。

このEさんは階段を上がるときは必ず足元をじっと見ながら上がるんですよ。


僕「なんでいつも下向いてるんですか?」


Eさん「いやな、階段で上の方をスカートはいてる人が歩いてたらな。上見たらパンツ見えてしまうやろ。それで因縁つけられたらどうすんの。」








すげぇ弱い!!



いやいやいや。違う、これは弱いのとは違う。こういうのもきっと紳士の一種です。女性への気遣いですからね。


そんなちょっぴり弱腰でチャーミングなEさん。

先日電車に乗っていたときの話を僕にしてくれました。



Eさん「実はなー。この前電車に乗ってたらな、女の人が股をおっぴろげて寝てたのよ。」


僕「へー。パンツ見えてしまいますね。」


Eさん「そうなのよ。それでな、前の席のサラリーマンが、こう、ケータイをゴソゴソやりだしてな。」


僕「え、それってもしかして。」


Eさん「撮ってるのよ。」


僕「マジっすか!」


Eさん「それでなー。俺も許せなくなってなー。後で勇気を出して言ってやったのよ。」


僕「おぉ、勇気ありますねー。何てですか?」


Eさん「さっき、パンツ撮られてましたよ。って。」









女にかよ!!!



なんだか間違ってるような気がしますが、まぁ確かにそういうのも気遣いだ。そうに違いない。

100歩くらい譲りに譲って、ある意味では紳士なんだと思う。




まぁ話がそれてなんだかよく分からなくなってしまったんですけどね。


確かに今の世の中には、草食系の男子やら弱腰の男子というのが増えてきているのは事実なのかもしれません。



でもね。

世の中がそういう風潮になってきたからといって、本当の紳士の振る舞いが「草食」とかいう低俗な表現で扱われるのもなんだか許せないなぁと。

そういう風に思ったりするわけです。


まぁそれでも、時代の流れがそうさせているんならそれも仕方ないのかもしれませんけどね。



ところで


Eさん「それでなー。女の子にそうやって教えてやったのになー。その子なんだか俺を怖がっちゃってさ。逃げるように去っていっちゃったのよね。」


いやーやっぱりこういうのは紳士ではないかもしれませんね。うん。